家に欲しい絵本➀ ~ぐりとぐら~

おすすめの前に

小さなお子様がいる子育て世代の皆さんにとってとても大切で、もしかしたら大変な日課の一つ『絵本の読み聞かせ』。絵本が好きなパパさん・ママさんにとってはとても楽しいひとときで、あまり絵本に興味がなかったパパさん・ママさんにとっては少し大変な時間かもしれません。

この文章を読んで下さっているあなたは「何か良い絵本がないかな?」「もし、絵本を買うならどんな絵本が良いのかな?」「プレゼントに絵本をあげたいけど、どんな絵本が良いのかな?」などなど、何らかの理由で絵本をお探し中と思います。そんな皆さんに私(kuruma)が実際に買って良かったと思える絵本をご紹介していきたいと思います。

我が家の家族構成は私と妻と子供が3人。長男が高校3年生、長女が小学校6年生、次男が小学校3年生です。 ちょっと歳が離れた兄弟構成のため、読み聞かせ歴を数えてみますと15年位になりますが、末っ子にも読み聞かせをせがまれることも無くなり、どうやら読み聞かせのキャリアも終了を迎えてしまったようです。

子供の為に、自分の為に、好きなだけ絵本を好きなだけ買うことが出来たらどれほど素晴らしいでしょうか?

しかし現実は厳しく絵本ばかりにお金をかけるわけにはいきません。子育てには他にもお金がかかりますよね。

それでもやはり自分の家に親子でお気に入りの絵本があることは、素晴らしいと思います。そんな素晴らしいと思える様な絵本たちに皆さんが巡り合えるお手伝いが出来ればうれしく思います。

私は工場勤めの会社員です。出版業界・書店・図書館など、本のプロフェッショナル的なものとは一切関係がありません。このためあくまでも一般的な(ちょっと本が好きな)パパ目線でのご紹介。

記念すべき第1回目の紹介は「ぐりとぐら」になります。

ストーリー紹介にかえて

今回の「ぐりとぐら」を紹介するため絵本を読み返そうとおもい、せっかくなのでうちの末っ子に読み聞かせしてあげようと声をかけてみたところ、やんわりと拒絶されてしまいました。

ガックリです。

くやしかったので、ちょっといじわるして内容を覚えているか聞いてみたところ…

「のねずみのぐりとぐらが歌いながら食べ物を探して歩いていて、大きな卵を見つけて運べなくて、しかたがないからそこで料理してみんなが集まってきて、みんなに分けてあげて食べるやつでしょう?」との回答。

なにを作ったのか覚えてる?

「かすてら」

じゃあ一番最後は?

「くるま」

・・・こてんぱんに、やりかえされた感じでした。

子供の記憶力、なかなかですね。

さて皆さんは「ぐりとぐら」の内容を、覚えていらっしゃいますでしょうか?「もちろん!」という回答が多いと思いますが、中には「あ!そっちのストーリーか。」という方もいらっしゃるのではないでしょうか?

そうです。ぐりとぐらは一冊だけではなくシリーズになっており、「ぐりとぐらのおきゃくさま」「ぐりとぐらのかいすいよく」など多数あります。そのシリーズ第1作目が「ぐりとぐら」なのです。そして他のストーリーとの区別は非常に簡単で「かすてらが出てくる方のお話し」で確実に伝わりますね。

さて「ぐりとぐら」を思い出して頂いたところで、次におすすめの理由を書いてみたいと思います。

おすすめの理由 ~作者の魅力を中心に~

この絵本の作者は、文が中川李枝子(なかがわりえこ)さんで、絵が大村百合子(おおむらゆりこ)さん。大村さんはご結婚されたのち苗字が山脇(やまわき)さんとなられました。お二人は実の姉妹でいらっしゃいます。

お二人が手掛けた作品はデビュー作である「いやいやえん」をかわきりに、ぐりとぐらシリーズなどすてきな絵本が多数あります。文も絵もどちらも素晴らしいのですが、私は元々小説大好き人間ですので、今回は「文」の中川さんにフォーカスして魅力をお伝えさせて頂きます。(「絵」の百合子さんファンの皆さん、ごめんなさい。)

中川李枝子さんは童話やエッセイなども出版されております。絵本の紹介ページではありますが、あえて絵本以外の作品の中からもう1作ご紹介させて頂くと、「くじらぐも」が素晴らしいと思います。

こちら多くの小学生はすぐにピンとくると思いますが、小学校1年生の教科書(光村図書)にのっている作品になります。パパさん・ママさんの教科書にものっていたかもしれませんね。小学校1年生向けに書き下ろされた物語です。

「くじらぐも」のストーリーを簡単にご紹介しますと…

舞台は小学校校庭。4時間目の授業中に子供たちが体操していると空に大きな雲のくじらが現れます。くじらも一緒に体操をはじめ、みんなが声をかけるとくじらもこたえます。そしてくじらの誘いに応じて子供たちが手をつないで大きくジャンプ!風にも恵まれ、くじらのうえに飛び乗ります。そして…
といったお話しです。

お話の内容的にとても夢があり日常から非日常へ冒険し、そしてまた日常へちゃんと安全に戻ってくるところが、短いお話し(教科書で10ページ程)でもきちんと書かれており、まさに1年生に最適な物語と感じます。

またこの作品は子供が一人で読むのもよし、グループで読むのもよし、手をつなぐなどの動きをいれて劇のように楽しむのもよしと、音読の習慣を楽しく身に付けるのにうってつけではないでしょうか?

その他にも中川さんは映画「となりのトトロ」のテーマソングである「さんぽ」も作詞されていたりと、幅広くご活躍されておりますが、一貫しているのは子供たちへ向けての愛情・熱意であります。そしてその子供たちを育てている親世代に対する応援の気持ち。特にママさんに対する応援と寄り添う気持ちが、書籍の中やインタビュー、対談から伝わってきます。

そんな中川さんと妹の山脇百合子さんが作り上げた「ぐりとぐら」が絵本になったのが1967年。以来、半世紀以上もの長きにわたりずっと愛され続けています。また英語をはじめとした9か国語に翻訳されていることからもいかに皆から愛されている作品かがうかがえます。

大きな卵を見つけ、かすてらをつくってしまう斬新なアイディアや、ちりばめられたユーモアも素敵な「文」。そしてそれに勝るとも劣らない魅力的な「絵」は、シンプルな線で分かりやすく描かれており、ぐりとぐらや動物達の表情の豊かさには関心してしまいます。

どのページもそれぞれに素敵なのですがとにかく一番の見せ場は、ぐらがおなべのふたをとり、かすてらが見えたシーンではないでしょうか?誰もが一度は食べてみたいと思える、あこがれのかすてらです。このかすてらは再現レシピや書籍もあるくらいに私たちの心をとりこにしていますよね。

まとめ

さて家に欲しい絵本の1回目として、ここまで「ぐりとぐら」の魅力をお伝えしてきましたがいかがだったでしょうか?

「ぐりとぐら、欲しくなってきたな」
「久しぶりにぐりとぐらを子供に読んであげようかな」
「あれ?ぐりとぐらのかすてらの色ってどんな感じだったかな?」
「ぐりとぐらのかすてらを、作ってみようかな」
「一番最後のシーンって、どんな絵だっけ?」
…なんて思っていただけましたら、うれしいです。

それではここまでお読み頂きありがとうございました。
次回は『読み聞かせのコツを』テーマにしてみようと思います。

以上、kurumaがお伝えしました。






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