家に欲しい絵本③ ~しんくんとのんちゃんシリーズ~

kurumaがお届けします「家に欲しい絵本」企画の第3回目は「しんくんとのんちゃん」シリーズの3冊をご紹介させて頂きます。
★かいぶつのおとしもの
★空からのてがみ
★雨の日のふたり
以上の3冊です。
作者は「とりごえ まり」さん。
発行所は「アリス館」です。
ストーリー
表紙に描かれているいかにも仲が良さそうなふたりが、リスの男の子「しんくん」とリスの女の子「のんちゃん」です。
しんくんは、とても心配性。
のんちゃんは、のんき。
まったく性格の違うふたりですが、とっても仲良し。そんなふたりの3つのお話しです。
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★かいぶつのおとしもの
しんくんとのんちゃんが森の中をあるいていると、どんぐりがてんてんと落ちていました。
それに気づいたふたりは、想像がふくらみます。
のんちゃんはどんぐりをたどっていったら、なにかいいものがあるかもしれないと、わくわくです。
しかし、しんくんはどんぐりをたどっていったら、かいぶつがまちぶせしているかもしれないと、心配です。
「だいじょうぶ だいじょうぶ。いってみましょうよ、しんくん」のんちゃんにうながされて、ふたりはどんぐりをたどってすすんで行きます。
するとさらにおとしものが、、、
のんちゃんのわくわくと、しんくんの心配が止まりません。さてふたりはどうなってしまうのでしょう?意外な結末が!?
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★空からのてがみ
しんくんとのんちゃんは、今日も仲良く遊んでいます。でもなんだか今日はとても寒くて、息も白く見えるほどです。
そんな冬がもうすぐそくまで来ているような日に、ふたりは「ふゆごもり」という言葉を教わります。そして「ゆき」についても教えてもらいました。そうふたりはまだゆきを見たことがないのです。
ふたりはそれぞれゆきのことを想像します。
相変わらずしんくんは心配がとまりません。
そしてのんちゃんのワクワクもとまりません。
仲良くゆきをまつふたり。
さて空からのてがみとは?そして、ゆきはふたりの目にどんな風に映ったのでしょう?
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★雨の日のふたり
今日はのんちゃんがしんくんのうちに遊びにくることになっています。しかし約束の時間を過ぎてものんちゃんがきません。外は雨がぽつぽつと降っています。
ひとりで待っているしんくん。どんどん時間が過ぎて行きます。そして、しんくんの心配もどんどんふくらみます。
のんちゃんはどこで何を?そしてついに待ちきれなくなった、しんくん。。。
さてふたりはいつものようになかよく遊ぶことが出来たのでしょうか?そして雨はいつまで?
見どころ・読みどころ
3つのお話しに共通した見どころ・読みどころの一つが、想像力ゆたかなふたりの、「心配」と「ワクワク」のやりとりです。どんなささいなことでもみごとに「心配」に変えてしまう心配性のしんくん。そしてしんくんの心配をのんきなのんちゃんが「だいじょうぶ だいじょうぶ」と「ワクワク」でかき消して、お話しがすすんでいきます。
ですからのんちゃんは、ただのんきなだけでなくとてもポジティブに感じます。でも、少しは不安になる時もあるかもしれません。そしてしんくんは、本当に心配性ですがとても優しさを感じます。でも、時には強さもあるかもしれません。そんなふたりの「内面的な魅力」が詰まった読みごたえのある1冊が『かいぶつのおとしもの』だと思います。
このシリーズは内容・内面ばかりではなく、かわいらしくとっても仲良しのふたりの姿「絵」も魅力的です。1作目の初版が2001年1月15日ですから、すでに20年位前の作品になるのですが全く古さを感じさせません。これからも長く愛され続けるふたりと、絵だと思います。そんなふたりと、絵の魅力が詰まった、見ごたえのある1冊が『空からのてがみ』です。特にゆきの描き方が素晴らしく、雪国にお住いのかたを共感させる様な、ゆきを知らない子供たちを引き込む、見ごたえのある描写だと思います。
そしてこのシリーズの一番の魅力は「ふたりの仲の良さ」ではないでしょうか?特別な日はもちろんですが日常的な1日でも、そしてもしかしたら気分の上がらない日もきっと仲良し。そんな仲良しなふたりを強く感じられる1冊が『雨の日のふたり』です。雨には不安な心を強くする効果があるのかもしれません。でも、ふたりが一緒なら雨でも楽しく、そして雨上がりはさらに素敵なものになってしまうことでしょう。
心配性のしんくんと、のんきなのんちゃんの素晴らしい想像力と、仲良しな二人の日常は読み聞かせを聞いた子供たちの想像力も刺激してくれることでしょう。
作者について
作者の「とりごえ まり」さんは、今回の「しんくんとのんちゃん」シリーズ以外にも多くの絵本を出されております。
「ハリネズミのくるりん」
「ピッケとポッケ」
「くまさんアイス」
などなど魅力的な絵本がたくさんあります。
また絵本のみならず絵画展や講演会、大学での講師など、ご活躍は多岐にわたります。
とりごえまりさんの絵本には、非常に魅力的な動物のキャラクターが数多く登場致します。特に猫がお好きなようで、実際に4匹の猫と暮らしておられるそうです。そして動物愛護の活動も熱心にされており、猫や動物への愛情があるからこそ素敵なキャラクターが生み出されているのでしょう。
そんな、とりごえまりさんは石川県金沢市のご出身。加賀100万石の前田家の城下町で兼六園などと共に、歴史的な文化財や文化が今も残る土地柄。そして北陸は雪の多い地域です。兼六園の雪吊りなどが有名で雪景色も魅力的な地域ですよね。だからこそ絵本のなかであれほど素敵に雪を表現出来るのではないでしょうか?
またお菓子作りやお料理もお好きなようで、絵本の中にも魅力的な食べ物が色々と出てきます。食べ物がメインのお話しはもちろんですが、今回ご紹介した「しんくんとのんちゃん」シリーズにも、しっかりと美味しそうな食べ物が登場しています。
猫と動物。お菓子とお料理。自然と街(家)。そして雪。。。とりごえまりさんの絵・絵本には多くの魅力がありますが、これらがキーワードになっているのではないでしょうか?今後も素晴らしい絵本を描き続けて頂きたいと思います。
まとめ
「家に欲しい絵本」と題してお送りしております、第3回目。「しんくんとのんちゃん」シリーズいかがだったでしょうか?
今回の3冊はどのお話しから読み始めても楽しめるようになっています。
しかし可能であれば、
1作目の「かいぶつのおとしもの」
2作目の「空からのてがみ」
3作目の「雨の日のふたり」
と読み進めて頂いた方が、より楽しめると思います。
理由は若干ですが、お話しが続いているような箇所があるからです。
ちなみにうちは順番通りではなかった為か、そのことに随分後から気付きました(笑)。それでも楽しく読めていますから、すでに順番通りで無いかたも気にせず他のお話しも読んでみて下さい。
最後に、もう一つだけ。
絵本を繰り返し読んでいると、あれ?こんなところにこんな絵が?や、あれ?これってもしかして?・・・と、作者のこだわりや遊び心に気付くことがありますよね。そんな絵やシーンに気付くと子供は大喜び!しんくんとのんちゃんシリーズにも、もちろんそんな場面が隠れていると思います。ぜひお子様と一緒に見つけてみて下さい。
ここまでお読み頂きありがとうございました。
次回は、ガラッと絵の雰囲気が違う絵本をご紹介してみようと思います。
以上、kurumaがお伝えしました。
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下記に絵本ナビへのリンクを貼ってあります。ちょっと読んでみようかなと思ったかたは、ぜひチェックしてみて下さい。