家に欲しい絵本⑥ ~バムとケロのにちようび・バムとケロのそらのたび~
kurumaがお届けします、「家に欲しい絵本」企画の第6回目は「バムとケロ」シリーズから2冊を、ご紹介させて頂きます。
★バムとケロのにちようび
★バムとケロのそらのたび
以上の2冊です。
作者は「島田 ゆか」さん。
発行所は「文渓堂」です。
ストーリー
★バムとケロのにちようび
『こんな あめのにちようびは
サッカーも すなあそびも できない』
つまらなそうなバム。
しかたがないので、今日はうちで本をよんですごすことに。
しかし部屋の中は、ケロちゃんが汚しまくりのちらかしまくり。
まずは部屋を片付けて、次はおやつを作って……
……と 思っていたら、ケロちゃんが!?
★バムとケロのそらのたび
『げつようびのあさ…
パンケーキを たべていたら
やまのような こづつみが とどいた
おくってくれたのは おじいちゃん』
一緒に届いた手紙には、今度の日曜日がおじいちゃんの誕生日なので、
ケロちゃんと遊びにおいでとお誘いが。
そして小包の中身はなんと組み立て式の飛行機。
バムとケロちゃんは、まず…!?
見どころ・読みどころ
バムは、やさしくて、料理上手で、きれい好き。ケロちゃんは、かわいくて、自由で、いたずら好き。そして、バムはケロちゃんが、ケロちゃんはバムが大好きです。
そんなふたりのある日の様子を描いたのが、「バムとケロのにちようび」です。
雨のせいで外で遊べないとなげくバムと、いつも通りに自由なケロちゃん。ケロちゃんに振り回されてしまうバム。バムのお手伝いをしつつも、やっぱり自由でいたずら好きなケロちゃん。雨でたいくつなはずの日曜日が、あれよあれよという間に、魅力的な一日になっています。
そして、ふたりのおそらく初飛行の様子を描いたのが、「バムとケロのそらのたび」です。
おじいちゃんから届いた小包が、組み立て式の飛行機という、なんとも夢のあるおくりもの。それをふたりで作りますが、ケロちゃんはやっぱり自由でいたずら好き。そして、完成した飛行機でおじいちゃんの家をめざして、いざ空の旅へ。飛行機を作るときも、飛行機での旅も、バムとケロちゃんらしさがあふれており、ほほえましい様子が魅力的です。
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さて、お話しの内容と共に、絵もまた魅力的です。全体的にやさしげな、温かみのある絵で描かれているのですが、キャラクターの表情・動きはもちろん、服や帽子、家具、道具、料理、風景、そして汚れや、ゴミ、ほこりにいたるまで、描かれているものすべてが、バムケロシリーズとして完璧にデザインされ、配置されています。
そして「完璧」といいましても、隙の無い、冷たいイメージではなく、ゆとりを持った、温かみのあるデザインと配置であり、本当に細かな所まで、ていねいに楽しさがちりばめられています。
この為、読み聞かせをしながら見ていくと、とても自然にお話しに沿った絵なので、すいすいと進んでしまいますが、1ページずつ、1枚ずつ、じっくり見ていくと、「えっ?こんなところにも?」「あれ?これってもしかして?」と、あとからあとから発見があり、何回見ても、何回読んでも楽しめてしまいます。良い意味で、本当に終わりがありません。
「バムとケロ」シリーズは、何回読んでも楽しく、他のお話しを読んでから読み返すと、さらに発見がふえて楽しさが増していく、そんなシリーズです。
作者について
作者の「島田 ゆか」さんは、東京デザイン専門学校を卒業後、食品のパッケージデザイン、書店アルバイトなどをへて、フリーになられたそうです。カナダのオンタリオ州在住。
そして、今回ご紹介した「バムとケロのにちようび」がデビュー作となります。「バムとケロ」シリーズは今のところ全部で5冊。今回ご紹介した2冊は、1作目と2作目になります。残りの3冊は、
★バムとケロのさむいあさ
★バムとケロのおかいもの
★バムとケロのもりのこや
になります。
島田ゆかさんの作品には、それぞれのお話し、それぞれのキャラクターに合わせてデザインされた「もの」が、当たり前の様に描かれています。どうしたらこれほど多くの素敵なデザインを考え出すことが出来るのか、不思議なくらいのクオリティと量であり、これらの存在が、独自の世界観を作り上げている重要な要素の一つであり、大きな魅力の一つです。
さらに、「料理」のシーンもみのがせません。おいしそうなおやつや、ごはんが多く登場します。しかも、料理のサイズ感もまた魅力的で、小さいものから大きいもの、量の少なさ・多さ、もちろんちょうど良いサイズも含めて、楽しさとおいしさがあふれんばかりです。
島田ゆかさんは、今後も素敵な絵本を作って頂けることと思います。すごく勝手な予想と希望と致しましては、バムケロシリーズは少なくとも、後2冊!?
まとめ
「家に欲しい絵本」企画の第6回目は「バムとケロ」シリーズから
★バムとケロのにちようび
★バムとケロのそらのたび
をご紹介させて頂きましたがいかがだったでしょうか?
「家に欲しい絵本」=「繰り返し読むのに適した絵本」とすると、その独自の世界観を含めまして、私(kuruma)的には、特におすすめしたい絵本シリーズであります。
また、私はあまり「ぬいぐるみ」や「グッズ」は集めないタイプなのですが、バムケロだけは、つい自分で買ってしまいました(笑)。こちらも興味のあるかたは、
「絵本ナビ」に色々ありますので、チェックしてみて下さい。(ケロちゃんのフライパン欲しい。。。)
バムとケロ パンケーキパン
それでは最後に、この2冊共通の魅力をもう一つだけ、、、
絵本を読む前よりも、読んだ後のほうが、表紙と裏表紙の絵の楽しさが増えます!
ぜひ、お子様と一緒に体験してみて下さい。
ここまでお読み頂きありがとうございました。
さて次回は、また違う魅力的な世界観を持った絵本を、ご紹介してみたいと思います。
以上、kurumaがお伝えしました。
追加
下の画像は、島田ゆかさんが文渓堂さんを通して、長く続いている不安な日々による、心の疲れを癒やすために、
「バムとケロをやってみる」
をお勧めして下さっていたのにお答えして、子供達とやってみました。
何とか、伝わるかな???
ステイホーム。がんばりましょう!!
追伸
島田ゆか様
ステキな企画をありがとうございます。
ちなみに、島田さんの「やってみる」の場面は、私はすぐに分からず、後から見た子供達は、即答!でした。。。